「まさか! 志願変更するんじゃないでしょうね?」
この言葉に私は一瞬で言い訳を考えていました。
 私は都立高校の学校群制度、第1期生です。 記憶ははっきりしないので、事実とは異なるかもしれないのですが・・・・。
志願変更の最後の日の前日でしたか、担任の I 先生が
「変更の希望があれば夕方までに言いに来なさい」
と帰りの会のときに話しました。 私は学校群Aにするか、Bにするかかなり迷っていました。学校からの帰り道でずっと考えていました。家に帰り着いたときに、志願変更を決心しました。
それから急いで学校に戻り、職員室で先生に
「先生!」
と話しかけたのです。
 そのときの先生の言葉が、「まさか・・・・・」でした。私の次の言葉は受験とは関係のないものになっていました。
「まさか」に「そのまさかです」と答えなかった後悔は、時間とともに雪だるまのように大きくなっています。
2月の入試の時期になると、「タイムマシンほしいなぁ・・・」と思うのです。