卒業式が近い昼休み、3人の生徒が私のところに来ました。 「お願いがあります」と真面目な顔をして言いました。 文集の原稿は渡したんだけど、「どんなこと?」と言うと、三人の顔がほころびました。
「親指をこのように立てて、頭(首?)を回してください」と演技指導までありました。 何か納得できないので、「何それ?」と言ったのですが、ニヤニヤしてるだけです。 「卒業記念ですから・・・・」と言われると、仕方ないなと思うようになりました。 「分かった」 「ありがとうございます」・・・言われたとおりにしてみせると、喜んで部屋から出て行きました。
家に帰って、妻にこのことを報告しました。 「あー、いるいるそんな人」の言葉が返ってきました。 しばらくして、テレビの画面をさして、「ほら、この人よ」と言った。
「エッ? この人かよ・・・・」
ずっと前、先輩から、「あんたこの頃テレビに出ないなぁ」と言われたことを思い出しました。 このときは火山の噴火があって、ある大学教授がテレビで解説を連日のようにしていました。 この人も・・・・
しかし、二人の方はそれぞれの分野のエキスパートでした。 とてもありがたいことです。
私はめったに鏡を見ません。写真も好きではありません。 リンカーンをよい例として年齢とともに顔が変わることについて説明しているものを見たことがあるような・・・・。 悪い例もあったような・・・。 一定の年齢になったら自分の顔に責任をもてということかもしれません。 男の顔は「履歴書」ともいいますから。 私は責任持てません。