子どもの頃、「お正月は不思議だな」と思っていました。それは、元旦の朝に雨戸を開けると、「外の景色がキラキラ輝いて見えた」ことがあったからです。12月31日と1月1日の間には何もないのにどうしてなのだろう。1日と2日の間も同じなのに、2日の朝には、そのようなことはない。
木や空など、実際には何も変わってないので、見る私の気持ちが変わったということでしょうか。「年が変わる」=「生まれ変わる」=「新しくなる」 新しい気持ちになって、今年はこうありたいと意識していなくても、自然と考えるからかもしれません。
 歳をとるにつれて、そのキラキラもあせてしまいました。今は全く輝いて見えることはありません。これはずっと前からです。「希望」もない・・・漠とした「不安」があるのみです。
 大晦日に蕎麦も食べることなく、普通の朝を迎えます。以前は除夜の鐘をつきに近所のお寺に行ったものでした。