私は、これまでに入院したことがなかった。 アキレス腱の断裂をしたが、一日休んで出勤したし・・・ 車にもはねられた(見ていた人は何メートルも飛んだって言ってた)が、包帯で終わり・・・・ 
今回、待望 (実際は逆) の入院の機会ができた。 (と言っても一泊の検査入院だった)
 事前の調査表に、
 〇 「いびきをかくと言われたことがあるか?」 と 「夜中にトイレに何回行くか?」 があった。
 うーむ、これは部屋の編成に関係しているのか・・・・・
ガーガーうるさい部屋と、トイレに何回も行く部屋があるんかいな・・・ワシは集合の重なりの部屋だな。
 〇 「酒を飲むか?」・・・・・
 オッ、夕食に一本ついてるのか・・・・・
などとつまらないことを考えながら病院へ行った。
 担当の看護師さんの案内で病室に入った。 4人部屋だった。 みなさん、カーテンを引いているので、初期情報はなし。 しかし、すぐに情報は向こうから飛んできた。
 〇 談話室 (名前は知らん) で利用するようになっている 「携帯電話を部屋でかける人」、
 〇 自分の仕事の話を詳細に大声で 「看護師さんと話す人」 、
 〇 手術後なのでしょうか、「うなってるが、時々何か食べる人」 がいた。
 これまでの私なら、「決まりがあるだろうが、ア〇たれどもが・・・」などど悪態をついていただろう。 しかし、なぜか「人間っていいな」の気持ちで、ほほえましかった。 みなさん私と一緒で「不安な気持ちや病気と戦ってるんだ」よね。 話しかけてみたいと思ったが、カーテンが閉まっているのであきらめた。 
 結局のところ、退院日が重なった 「電話の人」 と病室を出るときに
「うるさくってごめんな」
「いえいえ」と話しただけだった。 帰りには〇〇寿司で「マグロを食べよう」って奥さんと話してましたね・・・・盗み聞きしてしまいました。 ごめんなさい。
 
 消灯前にある部屋の前を通りかかると、 主治医の先生がキーボードをたたいていた。 ほどなく、先生が病室に来た。
「結果の説明をします」
暗い廊下を、先生の後について歩いた。 
「こんな遅くまで・・ありがとうございます」
「いえ。 24時間、365日ですよ」 って当然のように言われて、頭が下がった。 「検査の結果」ですか・・・それは秘密です。